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エッジAIとは何かを簡単に解説!メリット・デメリットも紹介

公開日:2025年5月21日
近年、製造業や防犯、医療など幅広い分野で注目を集めている「エッジAI」。特にIoTや5Gの普及とともに、「クラウドではなくエッジでAI処理を行う」という技術が注目されています。しかし「エッジAIとは何か?」「クラウドAIとは何が違うのか?」と疑問を抱く方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、エッジAIとは何か、そのメリット・デメリット、活用事例、将来性、さらには弊社のエッジAI対応製品も交えて分かりやすく解説します。
エッジAIとは?
エッジAI(Edge Artificial Intelligence)とは、AIによるデータ処理や推論を、クラウドサーバーではなく、ユーザーの手元に近い「エッジ(端末側)」のデバイスで行う技術を指します。エッジデバイスの例として、監視カメラ、センサー、ゲートウェイ、産業用PCなどが該当します。AI処理をエッジ側で完結させることにより、低遅延、リアルタイム性、通信量削減、セキュリティ強化といった利点を実現できます。
クラウドAIとの違い
従来のAIは、クラウド上の高性能なサーバーで大量のデータを処理し、結果をエンドユーザーに返す方式が一般的である一方、エッジAIは端末側での処理を前提とします。以下で、クラウドAIとエッジAIの違いをまとめています。
エッジAIのメリット

エッジAIのメリットとして「高速処理が可能」「セキュリティ性が高い」「通信コストを削減できる」というのが挙げられます。
高速処理が可能
エッジAIは、ネットワーク経由でクラウドにアクセスせずとも、デバイス内部で即時に推論処理を行えるため、リアルタイム性が求められる用途に適しています。製造現場における不良品検出や、自動運転の判断処理など、ミリ秒単位の応答が必要なシーンで力を発揮します。セキュリティ性が高い
データを外部へ送信せずに処理を完結できるため、個人情報や機密情報の漏洩リスクを抑制します。これは、医療・金融・警備といった高セキュリティが求められる分野において特に有効です。通信コストを削減できる
エッジ側で処理した結果のデータのみをクラウド側に送信することで、通信量が大幅に削減され、結果的にコスト削減にもつながります。特に映像解析など大容量データを扱う場面で、運用コストの削減や5G、4G/LTEの帯域の有効活用に貢献します。エッジAIのデメリット

一方デメリットとしては「複雑な処理には向かない」「管理負担が大きい」などが挙げられます。
複雑な処理には向かない
エッジデバイスは、一般的にクラウドに比べて演算性能やメモリ容量が制限されています。そのため、膨大なデータの学習や複雑なディープラーニングモデルの運用には不向きです。学習済みのAIモデルをエッジで実行(推論)する形が主流であり、学習フェーズはクラウドやより高性能なワークステーション・GPUサーバーで行う必要があります。管理負担が大きい
多数のエッジデバイスを展開する場合、それぞれのデバイスの状態監視やソフトウェア更新といった運用管理が必要になります。特にシステム全体を安定して運用するには、高度な管理体制が求められます。エッジAIの活用事例
自動運転:車両のセンサーから得られるデータをリアルタイムで処理し、安全な運転を支援します。製造業:製品検査や産業用ロボットの制御に活用され、品質向上や生産性の向上に寄与しています。
農業:収穫予測や作物のモニタリングに利用され、効率的な農業経営を支援します。
警備:顔認証やナンバープレート認証を用いた入退室管理、異常検知などに活用されています。
金融:クレジットカードの不正利用検知や異常取引のリアルタイム監視に利用されています。
【関連製品】エッジAIファンレスシステム

ファンレス構造により粉塵や振動にも強く、24時間365日の稼働が求められる現場にも対応可能です。
PJAI-100-OX:NVIDIA® Jetson Orin NX搭載
・最大100TOPSのAI推論性能を持つJetson Orin NXを搭載・-20〜+60°C動作対応のファンレス設計
・IP40準拠の堅牢ボディで過酷な現場でも安定稼働
・カメラ、センサーとの高い親和性
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PJAI-100-ON:NVIDIA® Jetson Orin Nano搭載
・軽量なAI推論用途に最適なJetson Orin Nanoを採用・小型・静音・高耐久で省スペース現場にも対応
・HDMI、USB、LANなど豊富なI/Oで柔軟なシステム構築が可能
▶ 製品詳細・カタログダウンロードはこちら
両製品ともに、工場のスマート化、監視・防犯、AIカメラシステムなど、さまざまなエッジAIソリューションに対応可能です。用途やご予算に応じて柔軟にご提案いたします。
また、エッジ側に様々なデバイスを展開した際のリモート管理についても、インバンド・アウトバウンド共にソリューションをご提案可能です。
今回は「エッジAIとは何か?」をテーマに解説しました。リアルタイム処理やセキュリティ確保、通信コスト削減を実現する次世代のAI活用技術が「エッジAI」です。今後、スマートファクトリーやスマートシティを支える基盤として、その重要性はますます高まっていくと考えられます。
ポートウェルジャパンでは、エッジAIに対応したハードウェアとともに、お客様のニーズに合わせた最適なソリューションをご提案いたします。ご興味がある方は、ぜひ下記フォームよりお気軽にお問い合わせください。
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