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徹底解説!マザーボードのフォームファクタと納入事例

徹底解説!マザーボードのフォームファクタと納入事例

2018年1月17日


こんにちは。事業開発部の立原です。
 みなさんはマザーボードや組み込みボードを選ぶ際、どういった基準でどのフォームファクタの製品を選んでいますか?
一口に産業用マザーボードと言っても、あらゆるフォームファクタの製品がございます。

 ポートウェルジャパンではみなさまのご要望にお答えするべく、多種多様なフォームファクタの製品をご用意しております。
搭載できるのは同じCPUなのにサイズや規格が違う、では何が違うの?うちの使い方にマッチする製品はどれ?
といった様々な疑問にお答えします!


<目次>
 1. 弊社取り扱いフォームファクター一覧
 2. 各フォームファクターの特徴

1. 弊社取り扱いフォームファクター一覧

ポートウェルジャパンで取り扱っている製品のフォームファクターをご紹介します。
 ・一枚基板
  - ATXマザーボード
  - Mini-ITX
  - Nano-ITX
  - 3.5インチボード/PICO-ITX
 ・PICMG規格SBC/SHB
 ・モジュール
  - COM-Express
  - Qseven
  - SMARC

続いて、各フォームファクターの特徴をご紹介致します。

ATXマザーボード

基板サイズ:305mm x 244mm
拡張スロット:7スロット
特徴:いわゆる「マザーボード」と言うとATXマザーボードを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。それくらい一般的なサイズです。サイズに余裕を持った作りのため、組み込みもしやすく弊社製造部からも圧倒的な支持を得ている規格です!
拡張性もあり、ボードによってはグラフィックカード二枚挿しなど、ハイスペックな製品を構築することも可能です。
弊社納入実績例:半導体製造装置、マウンター、計測機、医療/メディカル(X線、心電計)など

Mini-ITX

基板サイズ:170mm x 170mm
拡張スロット:1スロット+α
特徴:17センチ四方の小型ボードでありながら、Core i7やXeonを搭載したハイスペックPCも構築可能です。製品によってはPCI-Express x16スロットを持っている製品もあり、拡張性もあります。
ポートウェルのMini-ITX製品はゴールドフィンガーを持っており、独自の拡張基板を使うことでFlex-ATXサイズとなり、拡張スロットを増やすことができます。
弊社納入実績例:画像検査装置、小型サーバー、FAPCなど

Nano-ITX

基板サイズ:120mm x 120mm
拡張スロット:0~1+α
特徴:12センチ四方に必要十分なIOを搭載しているボードです。基本的にはファンレス構造、AtomクラスからCore iのUシリーズなど、低消費電力CPUがほとんどです。
miniPCIeやM.2スロットを持ち、GPUやWi-Fi、Bluetoothなどの機能追加や、mSATA SSDなどを搭載可能、小型IoTゲートウェイなどの用途にも最適です。
弊社納入実績例:監視カメラサーバー、オフィス機器、医療用データ収集装置など

3.5インチボード(ESB)/Pico-ITX

基板サイズ:146mm x 104 mm / 100mm x 72mm
拡張スロット:なし+α
特徴:3.5インチボードはNANO-ITXより横長のため、I/Oを若干多く搭載しています。NANO-ITX同様、miniPCIeやM.2などでの拡張が可能です。
PICO-ITXは名刺同等サイズの超小型ボードです。最低限のIOを備え、超小型システムを実現します。
弊社納入実績例:写真機、プリンター、放送機器など

PICMG1.3規格SHC/SBC

基板サイズ:様々
拡張スロット:2~最大18スロット
特徴:バックプレーンと組み合わせて、色々なスロット構成のPCを構成可能です。ATXマザーボード同等のスロット構成を持ちながら横幅を抑えたPCや、2Uの高さでフルハイト・フルレングスの拡張カードを搭載可能な省スペースかつハイスペックなPC、4Uラックマウントで10スロット以上の拡張スロットを使用できるPCなど、フレキシブルな構成でお客様のご要望にマッチした製品を構築できます。
弊社納入実績例:半導体製造装置、画像検査装置、放送機器、サーバーなど

モジュール製品

 これまで紹介してきた製品とは異なり、CPUモジュール+キャリアボードの組み合わせで一枚基板の機能を実現する製品。
 ほぼ全てのI/Oはキャリアボード側に配置されます。CPUボードは標準品を採用し、キャリアボードをカスタム開発することで、設計難易度の高いCPUやメモリ周りの設計を行わずに独自仕様の基板を実現することができ、開発費用の削減や開発期間の短縮に寄与します。
また、コネクタ部分は規格化されているので、CPUモジュールのみを新世代の製品に置き換えることで再設計の手間なく後継機種を発売することも可能です。
CPUモジュールの選択により、同じインターフェースを持ちながらハイスペックな製品やローコストな製品など、様々な製品ラインナップを拡充することが出来ます。

COM-Express

ピン数:440ピン
消費電力:45W程度まで
ミニ(84mm x 55mm)、コンパクト(95mm x 95mm)、ベーシック(125mm x 95mm)の三種類のサイズがあり、それぞれに特徴があります。

ベーシック:高機能・高信頼性。ポートウェルでは、デスクトップタイプのCPUが載る製品もラインナップしております。
コンパクト:小型さとスペックの両立。Atomプロセッサ搭載のファンレスシステムから、Core iシリーズ低消費電力版を搭載した小型ハイスペック製品まで、幅広いモジュールを取り揃えております。
ミニ:省スペース・省電力。COM-Express Type10のみのご用意となり、コネクタ数が減るため機能はType6/Type7等と比較すると絞られますが、必要十分なインターフェースを持ち、超小型システムの構築に最適です。

弊社納入実績例:超音波診断装置、X線検査装置、船舶機器、放送機器、ファクトリーオートメーション(FA)など

Qseven/Q7

サイズ:70mm x 70mmまたは40mm x 70mm
ピン数:230ピン
消費電力:12W以下
ノートPC用グラフィックカード等に利用されている汎用のMXMコネクタを採用することで、低コストを実現しています。
ピン数が少ないため、他の規格よりも対応インターフェースの数は減りますが、その分薄型・小型の製品に向いています。

弊社納入実績例:POS、車載、放送機器

SMARC

サイズ:82mm x 80mmまたは82mm x 50mm
ピン数:314
消費電力:6W以下
ARM系プロセッサ向けに策定された規格です。Qsevenより若干横幅が広くなる分多くのピン数を有しており、拡張性があります。なるべく小さいサイズで多くのインターフェースを用意できます。最も大きな違いは、MIPI-CSIなどカメラ向けのインターフェースを備えていることです。

SMARC(SmartMobility ARChitecture)の略語の通り、スマートモビリティ向けにバッテリー駆動や車載利用なども考慮された設計がなされています。


このように、ポートウェルジャパンでは様々なフォームファクタの製品を取り揃えております。
まずは、一度ご相談ください。貴社のビジョンを叶える最適な製品をご提案致します。

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